【経理初心者必見】経理担当者の年間スケジュールとは?
経理業務とは?
会社にとって経理業務は必要不可欠です。
しかし、経理業務が具体的にどのようなもので、1年間のうち一番忙しい時期はいつなのかを知らない方もいらっしゃるかもしれません。
今回は3月決算の会社を例にして経理の1年間について解説していきます。
経理業務を簡単にご紹介!
経理の日常業務
まず、経理担当者の日常的な業務を解説していきます。
基本的には現預金の管理と記帳業務になります。
現預金の管理には、レシートの情報からの経費の精算、出張費の精算や通帳の管理があります。
記帳業務には、現預金の出入りの記録や売上・仕入伝票の管理などがあります。
経理の業務といえば、これらの業務をイメージされるでしょう。
経理の月次業務
毎日ではないが毎月必ず行う業務について解説します。
月次業務は、請求・支払業務が主なものとなります。
請求業務としては、取引先に対して毎月20日や末日など締め日を設けて、1か月分の代金を請求しています。
また、支払業務としては請求書をもとに支払期限に間に合うように取引先に対して振り込み等を行います。
その他従業員に対しての給与を支払う必要がありますから、その計算と支払を行います。
各月の経理業務
ここからは月ごとに発生する経理業務について解説していきます。
4月
新たな年度のスタートとなる4月は決算作業をしなければなりません。
税理士などと連携し、帳簿の確認を進めていきます。
その中で不明な取引があれば原因を突き止めて正しく会計処理が行われているかを確認します。
決算作業で会計処理を一通り確認したら試算表を作成し、5月に納めることとなる税金の計算を行うことになります。
その他には固定資産税第1期分の納付を行う事になります。
固定資産税は4月分を含め4回に分けて納めることになります。
5月
5月は法人税や消費税の納付と確定申告が必要になります。
法人の場合は決算から2か月以内に申告と納付を済ませる必要があるため厳密に行いましょう。
また、税金も含めて決算書が出来上がったら株主総会の準備に移ります。
株主宛に開催通知を送り、決算説明資料の準備をすることになります。
6月
6月は5月に準備した株主総会を開催するほか、個人住民税について納期の特例の適用を受けている場合は、6月10日までに納付を行うことになります。
7月
7月は給与関係についてやるべきことが多い月になります。
源泉税について納期の特例の適用を受けている場合は、1月から6月分をまとめて7月10日までに納付することとなります。
また、社会保険について4月から6月までの従業員に対する給与支給額について日本年金機構に届出を行い、9月以降の健康保険・厚生年金保険の金額を決定します。
この業務を定時決定といいます。
労働保険についても、前年度分の精算と今年度分の前納が必要になります。
この業務を年度更新といいます。
8月・9月・10月
この時期はかなり落ち着いている時期になります。
有給休暇を利用し、リフレッシュしましょう。
11月
11月には、法人税や消費税の中間申告が必要になります。
5月に確定申告をした税額をもとに、おおよそ半分の金額を中間納付税額として納めることとなります。
この税額は、翌年の5月に確定申告を行う際の前払い分として計算されることになります。
また、4月から9月の上半期について経営成績が悪化し資金繰りがうまくいっていない場合は、仮決算を行い納税額を少なくすることも可能です。
いずれにしても、中間申告義務がある場合には、11月30日までに申告と納付を済ませるようにしましょう。
12月
12月からはいよいよ繁忙期に入ることになります。
業務として主なものは年末調整が挙げられます。
1月から12月の給与で天引きしていた所得税について、従業員ひとりひとりの扶養状況や保険料、住宅ローンを考慮し調整します。
その結果、天引きしすぎた場合は還付し、不足があれば追加で徴収します。
また、6月にも行った個人住民税の納期の特例について12月10日までに納付を行います。
1月
1月は税務に関する届け出が多い時期になります。
まずは、12月に行った年末調整の結果を受けて源泉税の納付を行いましょう。
納期の特例の適用がある場合には、納付期限が1月20日になります。
続いて、その他に必要となる税務の手続きを3つ紹介します。
1つ目は、その年の6月分から反映される個人住民税について、市町村が計算するために必要となる給与支払報告書になります。
2つ目は、税務署が納税者の支払を正確に把握するために必要になる支払調書になります。
3つ目は、翌年度の固定資産税額を決めるために必要な償却資産申告になります。
これらの3つの届出は、1月31日までに必要になります。
2月
2月は、特段必要な業務はありませんが、可能であれば業績予測をするのが良いでしょう。
3月に決算月を迎えますので、黒字であれば節税対策を考える、赤字であれば売上対策を考えるなどが挙げられます。
3月
いよいよ3月の決算月になります。
3月にやるべきこととしては、商品在庫のチェックや決算にあたり必要な書類の準備を進めると良いでしょう。
また、各部署の担当者と売上や仕入の締め日について打ち合わせを行い、4月からの決算業務がスムーズに行えるように準備するのも大事になります。
まとめ
今回は、経理業務の全体像を解説しました。
経理はデスクワークで楽というイメージがつきがちですが、各業務に厳密な期限があることが多く、忙しいときはとことん忙しい業務になります。
また、数字を多く扱う業務になりますので、考える力の付く業務だと言えるでしょう。
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